Living with Antiques 英国銀器の集め方

2012年05月

前回のクローバーのティースプーンに続いて、また素敵なスプーンセットが入りました。

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ロココスタイルの、スクロールを象った透かし細工のハンドルが素敵。
でもこれだけだったら、どこかでも見たような。

このスプーンの魅力は・・・

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ピクチャーバック という、スプーンボウル部の裏に装飾が入っている所です^^

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そして妙に(?) ホールマークもかっこいいのです。 
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London
1897年
Maker:WCJL

このスプーンも、前回と同じおじさんの所で別の日に出会いました。 
おじさんと スプーンの趣味が、合うみたいです^^

       
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ポートベローには出店から店舗からたくさんの陶磁器屋さんが店を構えているのですが、その中でもとっても有名なおじさんのお店があります。

以前 良くそこでお買い物をされるお友達と一緒に見に行って、その時に帰り際にコーヒーカップをお土産に頂いて以来二年近く一度も脚を運んでおりませんでしたが(おじさん賢い~。 何も買ってないのに突然そんなに良くして頂いたら、いざ必要になった時には真っ先に思い出してしまうのです)、今回お客様から陶磁器に関してのお問い合わせがあった為に久しぶりに見に行って来ました。

まだオープンしたばかりの比較的お客さんが少ない時間帯。あ、いたいた、おじさん 

目が合うと

「ハーイ、元気にしてる? 最近はどう?」

と声をかけてくれました。一度二度しかお会いしてないので、本当に覚えてるのかな~ と思いながら

「元気ですよ。 覚えてるの? 前回来た時はカップとソーサーをありがとう!」

と言いました。

「覚えてるよ~(ほんとかな) その後あのカップにはハッピーかい?」

とかそんなリラックスした会話を交わしながらも、その日は娘を主人に預けて来て あまり時間に余裕のない私は早々と本題突入。

「ハンドペイントのローズのトリオを探しているんだけど・・・」

と切り出します。

以前このお店で友人がローズのC&Sをセットで購入したという事が記憶の底にあり、お問い合わせを受けた時に真っ先にこのお店が思い浮かんだのです。
時間をかけてマーケットで探せば掘り出し物に出会える事もあるかもしれませんが、私は陶磁器に関してはあまりまだ詳しくないですし、自分用以外の物は安心出来るお店で買いたいと思っています(例え安心料の分高価だったとしても!^^;)。

そうすると早速 いくつかのセットを出して来てくれました。その中に

あ、こんなの~♪

早速良さそうな物を見つけてテンションが上がったのですが、なんと小さなヘアラインを発見。 おじさんに伝えると

「気づかなかった! ごめんね。 良くない良くない。 ヘアラインがあるものは、良くないよ。買うべきじゃない」

とさっさとどけてしまいます。

その後に出て来たのは、200年程前の、カップとソーサー そしてコーヒーカップのセット。
パターンとしてはまずまず 良かったのですが、トリオではないので悩みます。

横で「ちょっと違うのよね~」 と物色していると突然おじさんが

「ボンドストリートにお店があるんだ。凄い良い店だ。もちろんローズもがたくさんあるんだ。お店も見せたいし、今から車に乗って行こう もしくは30分以内に僕が行って持って来る? でも、是非お店を見てもらいたいし、一緒に行かないか?」

と突然の提案^^;

実はこの日はとても朝早く出て来ていて、お昼前には帰路につきたいと思っていましたので、ちょっと迷いましたがおじさんの車結局一緒に行く事に。
奥さんと息子も一緒 笑

二人の息子さんの 上のお兄ちゃんはその間ポートベローのお店番です。この子、まだ10歳そこそこなのにその前にも他のお店で お店のご主人がお手洗いか買い物でちょっと留守をする間留守番を頼まれていました。とてもしっかりしてて、感心

車の中では、おじさん凄くヒートアップして、陶磁器への熱い思いを語ります。

「勉強が一番大切だ! 僕には君のように学校に行って勉強するチョイスはなかった。もうある程度年齢が行っていたからだ。物を買って、失敗して本をたくさん読んで 経験して学んでいった。
陶磁器は売る人の信用が大切だから、何年にどこで作られたものか、しっかりお客さんに伝える事が出来ないと売れない。勉強しなさい! 良く勉強しないで物を売る人がいるが、そんな仕事なら僕はやめちまえといいたい!!!!!! シルバーはまだ数年で良いかもしれないが、陶磁器で一人前になるには10年はかかる!!!!!」

とちょっと(かなり?)お説教入ったトークが続きます 笑

あっと言う間にボンドストリートに着き、地下のお店に向かいます。
お店というよりは、陶磁器でうめつくされたスペースが二つ向かい合っている という感じです。

このおじさんのお店、陶磁器密集度が凄い それをがちゃがちゃと結構ラフに扱うものだから、見ているこっちはちょっと怖い^^; 恐らく陶磁器を扱う力加減には私が心配する意味もないくらい慣れてらっしゃるとは思うのですが。

はい、5分ね 5分あげるから色々見てみて これ、これ、これがローズね。」

目の前にいくつかのC&Sを並べられ、私は一つ一つ丁寧に見て行きます。

う~ん、正直ちょっとピンと来ないんだよなぁ・・・

と思っていた所

「あ、あれ! 素敵~~」

陶磁器の山の中に、ゴールドリムのとても素敵なローズのお皿が重ねてあれ一目見て気に入ったのですが、それは残念ながらお皿しか残ってないそう。

お店で見たヘアラインの物も、一つのカップに対してお皿6枚、ソーサー6枚でしたが やっぱりカップは使用頻度が高い&持ち上げて使うので割れやすいのでしょうか。 残念です。
うーん、これもいいのかなぁ、これはどうかなぁ・・・

正直探していたイメージの物とは出会えてなかったのですが、とりあえず勧められたものも検討して見る事に。

おじさん、二セットのお皿を全部私に持たせて、自分はカップを持ち足早に車に戻ります。

もちろん車の中ではまたおじさんの熱烈トーク^^;

その日はものすごく日射しが強かった事もあり、また寝不足の私はちょっとクラクラしました 笑

おじさんは車を停めに行き、先にお店に戻ると店番をしていた男の子が話しかけて来てくれました。

「パパはお店でどんなのを見せた 葉っぱが薄い感じの物 もっとブライトな感じの物かな」

と私が見たお品のディテールを訪ねて来ます。 アンティーク全般にとても興味がある模様。 特に好きなのはグラスとジュエリーだそうで、10歳そこそことしては恐るべき知識量と興味の深さにびっくり。どうやらボンドストリートのハイジュエリーやハロッズに通ってジュエリーを見て勉強しているそうで、その辺ではかなり顔が知れているそう(おじさん談)。

20歳近く年の離れた私とも、完全に対等に話します(そういえば、車で出かける前に お店に私がその日買い物した銀器を置いていったのですが、何が入ってる?と聞かれたので「シルバー」と答えると「シルバー? シルバープレート?」と聞かれました^^;)。 

おじさんの帰りが遅かったので、色々おしゃべり。 

大人顔負けのトークですが、突然「クッキー食べる?」 とチョコチップクッキーをくれたりとやっぱり子供らしい場面も。
お店にはたくさんお客さんや観光客がお品を物色しているのに、おしゃべりに夢中になってしまう所もやっぱり子供らしくて、かわいい。
以前聞いた話によると、この子が赤ちゃんの時からおじさんはおぶってお店に出ていたそうです。小さい頃からずっとアンティークに触れていると、こういう子に育つのかしら?

おじさんが帰って来て、良い物は見つかったか と聞かれます。

うーん・・・ 結局 ヘアラインがあるセットが、一番好みでその他は今回のお目当てとはちょっと違う感じがする と伝えます。

そうするとおじさん、ヘアラインがある物はお店のイメージに良くないから(おじさんも気が付いてなかったそうで、普段はクオリティ・状態共に最高の物を扱っています)、と撮影用にと格安でそのセットを譲ってくれました。
丁度 私も写真映えするローズのC&Sを探していたので、嬉しい♪ 丁度、バラの季節ですし。
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写真の雰囲気が明るくなりますね^^

カップ一つとソーサー、ケーキ皿全部引き取りました 笑
一つだけの貴重なカップ、割らないようにしないと・・・

お品の梱包からお見送りまで、坊やがやってくれました。
う~ん、将来有望です。

陶磁器も、色々と知って行くとどんどん興味が深くなって行きそうです。
何しろ 割ってしまうと困るのであまり数は持てませんが。 おじさんの所にたまに通って、少しずつ知識を深めて行こうと思います

それにしても突然のミニトリップ、慌ただしかったけど、とっても楽しかったです^^

       
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以前の記事で少しご紹介した、ティーケトル&スタンド 写真が出来ましたので改めてご紹介です。
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シルバープレート製
Martin Hall&Co  
c.1860

写真ではわかりにくいですが、ケトルとしてはかなり小さめのサイズです。
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フラットチェイシングによる緻密な装飾とプレーンな部分とのコントラストが美しいです。                    

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Martin Hall&Coのお品です。最近、これ!と思う出会いにはMartin Hall&CoとElkingtonの二つのメーカーが圧倒的に多い気がします。                              

安全確認の為、全てのケトルは一度火を付けて見る事にしています。コーヒーサイフォンやアルコールランプ用のアルコールを使います(Amazonなどで購入可)。 ちょっと芯が出過ぎて大きな火になってしまいました^^;  付属している事の少ない、火消しのスナッファーも別に用意しました。                   
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この炎の熱で、ティーポットに継ぎ足す用のお湯を保温します。                   
ティーケトルが実際にどんな風に使われていたのか、興味がある方も多いと思います。1700年代に描かれた絵画の中のティーケトルをご紹介しましょう。                      

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The Gough Family(1741) by William Verelst       中国とインドとの貿易により莫大な資産を気づき上げたファミリーの絵です。                                                                                                               
                
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古い時代には、このボディが丸く、小さめなケトルが多かったようです。 これは当時茶葉がとても高価だった事にも関係しているそうです。絵の中のティーポットもティーカップも、かわいらしいサイズです(もしかしたら、1725年あたりから流行した、サフランティー?)。                                             
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An English family (ca.1720)   byJoseph van Aken                                                                                                    
                   
こちらは少し大きめです(絵の解説には"小さいケトルと表現してありましたが^^;").           

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ウッド製のスタンドに置いて使用したようです。スカートに火が燃え移りそうで怖い^^;       
私は火関係が結構苦手なので、テーブル上でサルヴァの上に乗せて使用しています。        

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これらの画像は WOMEM SILVERSMITHS 1685-1845 The National Museum if Women in the Arts という本からお借りしたのですが、この最後のティーケトルとティーキャディ、そして陶磁器のティーポットやティーカップのコーディネート、個人的にとっても好みです。         
ヴィクトリア時代の、バラや打出しの女性らしい華やかさとはまた違った魅力を感じます。 この画像のケトルが 丸っこいボディにバスケット編みのハンドルとデザイン的にMartin Hallの物と近いですね^^ このケトルの説明に、小さいけれど凄い存在感を持ったケトルだと書かれています。 Martin Hall&Coのケトルも、まさにそんな感じ。 オーラがあって、出来る事なら是非実物を皆さんに見て頂きたいなぁ~って思います^^                                             
         

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友人が遊びに来たので、スコーンを焼いて カジュアルなティーパーティーを開きました。

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ビスケットウォーマー、片側にはスコーン、片側にはトルコ土産のターキッシュディライトとラデュレのギモーブを。

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ローズ風味のギモーブもターキッシュディライトも、そのままではかなり甘いのですが ストレートのティーと合わせると丁度良い♪

Hegginsのブルーレディと合わせるともう、薔薇の香りが広がって至福のティータイムです。

ターキッシュディライトは名前の通りトルコから広まったおやつで 求肥とゼリーを混ぜたような まーったりねっとりと日本人受けはあまりしそうにない 甘いお菓子なのですが、英国では昔から親しまれています。

「ナルニア国物語」でも、雪の女王がナルニア国に迷い込んだ少年に

「エドモンド、ほら ターキッシュディライトをお食べ」 

とターキッシュディライトを差し出すシーンが出て来ます。 日本では馴染みがない為、プリン と訳されたそうです。

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スコーン、とっても美味しく焼けました 今までで一番、成功かも。

といっても材料とレシピを揃えた以外は友人が殆ど 作ってくれたのですが(笑)

厚めにして(レシピでは2cm以上2.5cm以内)オーブン+ファン で220度設定にしてたのが良かったのかな?

バターミルクがあまっているので近々また作りたいです♪

BBC レシピ Ultimate scone

バターミルクを使わないので 日本向きはこっちかも。



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最近まとまった時間が出来るようになったので、集中的にお品アップしています。

今日は

「最近なかなか見なくなったなぁ・・・」

と思いを馳せていたお品とまた嬉しいお出会いがありましたのでご紹介します。

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お魚料理用に作られた、カトラリーです。

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各フォーク&ナイフにはお魚の彫りが・・・

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シルバープレートのお品ですが、両面手彫りによる細工は素晴らしいクオリティです。

当時は年に2,3回はこのデザインと出会いましたが最近はすっかり見かけなくなりました。 贅沢にもお魚料理だけに特化したデザイン。 元から少数派だったのでしょうか?

三年程前に扱った 純銀製のお品はこちら

殆ど同じと言っても過言でない程 似たデザインです。

そこで面白い発見。 このシルバープレートの方のお品、せっかく立派なメーカーズマークがあるのに メーカーズマークの一覧サイトでも調べられず。  残念~ と思っていたら・・・

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純銀(画像下)のメーカーズマークを見てみると、同じJ.G と刻印されているではありませんか

シルバープレートのお品には U JG と刻印されており、最初のUで調べていましたが、恐らくこれは二つともJG (John Gilbert&Co)というメーカーによるお品だと思います。

きっと同じようなデザインで、純銀とシルバープレート、二つの素材で作られていたんですね^^

時代も同じくらいでしょうから、1870年前後 という事になるでしょうか。

凄く似たデザインですが、縁にビーディングが入っているので、個人的にはシルバープレートの物が好きかもしれません。


英国に住むと日本のお魚料理が恋しくなりますが、英国にも種類は少ないですが、美味しいお魚料理もあります。

代表的なのはドーバーソールのムニエル(舌平目)、フィッシュパイやサーモンステーキなどでしょうか。 シーバス(スズキ)や薫製にしたマカレル(サバ)なんかはスーパーで簡単に手に入るので、良く食べます。あと、庶民はお魚と言えばフィッシュ&チップスですね。

モンクフィッシュ(あんこう)なんかもレストランのメニューで見かけます。
全体的にムニエルかバターソテーが多いですね。

このカトラリーのお魚ちゃんを見ると、シーバスあたりかな? と思いますがどうでしょうか。


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